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瞬間 心 重ねて~Harmonia mundi~

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テノール歌手 野津良佑のブログ

再回の地:福井

 今週末、12月22日(日)は福井県福井市に行って参ります!

再回の地:福井_e0414322_20411964.jpg

 有り難いことに昨年に引き続いて出演させて頂きます。また指揮の富澤裕先生を始めとしてソリスト、ピアニスト、パーカッション、そして合唱団の方々(もちろん初めての方もいらっしゃるとは思いますが、その多くの方々!)、関係者の方々・・・、素敵な方々と再会できること、何より嬉しいです!!!


 福井とは少なからぬ縁がありますが、私の「福井」意識の最初はなんといっても恐竜でした。小学校の国語の教科書で読んだ「フクイリュウ」が強烈に頭に残っております。
 当時、ゴジラ・ガメラ・モスラが好きだった(特にモスラが大好きだった)私は、日本にも恐竜がいるのか!とワクワクすると同時に、映画「ジュラシックパーク」と「アメリカ版ゴジラ」がCMだけで泣くほどに苦手だった私は、「恐竜が復活して福井から全国を蹂躙し始めて、人間たちは洞窟の奥深くで声も出せずに蝋燭の明かりで暮らし、やがて冬の寒さに耐えられず外に出た人は喰われ、残っていた人も凍死していく」という夢を見る程の衝撃を受けたのをよく覚えています。

 それとは別にもう一つ恐竜系の夢ずっと見ており、忘れなくなってからは彼此25年程度は経ち、ドラマだったら「CSI」シリーズや「ER」シリーズを凌駕するほどの大シリーズ化してしまい、いつまでも「フクイリュウ」という言葉が頭を離れることなく今に至ります。極めて個人的に、とてつもない縁を持っています。


 そして個人を超えた領域で言えば、先ずは曹洞宗の御本山、永平寺。母方が田舎の曹洞宗のお寺でもある以上はやはり「福井」という土地は小さい頃から意識しますし、小さい頃から曹洞宗の無意識化のしきたりの様なものの中で、やはり無意識的に育てられてきたという意識があります。昨年は公演翌日に初めてお参りさせて頂きました。その凛とした空気はまさに静寂。今もなお護られ続ける修行空間がありました。先祖伝来の縁を持って生まれてきている、と意識せざるを得ません。


 さらに広く領域を広げてみると、松江藩と福井藩はともに越前松平家の一門でありました。さらには私の母校、くらしき作陽大学が(まだ「くらしき」が付く前に)元々キャンパスを構えていた津山。こちらも前身の津山藩は越前松平家一門でした。松江という土地や作陽という学園が継承する気風の中にも、なんとなく400年の歳月を超え共通するものを持っているのだと思います。


 先日は私にとっては年内最後になる出雲芸術アカデミー音楽院のジュニアコーラス講座があり、そこで「福井に行ってくるよ〜」と話すと多くの子供たちが「フクイリュウじゃん!」と声を上げました。
 なんだかとっても嬉しくなり、「そーだよ!駅前に本当に恐竜おーけんね!」と張り合っておきました。駅前の「フクイリュウ」たちとも再会。駅のホームの「ラプトル」とも再会。


 チラシは昨年が「赤」で今年が「緑」。「緑」から草原や森林、農村(ベートーヴェンなら田園か?!)と連想すれば「繁栄」、さらに背景のフェニックスと相俟って「永久の繁栄」。するとやはりプラトンは外せないか・・・。森信三先生は西洋哲学を学び尽くし「全一学」へ辿り着かれました。御著書の中で森先生は『正法眼蔵』の影響に度々言及されておりました。『正法眼蔵』とは「曹洞宗」の開祖・道元禅師の遺された大著書です。そうなって来ると、急にこのブログも輪廻の如くくるくる回って最初の話題に戻りそうです。「曹洞宗」とも再会。


 昨年は地元から母と祖母が来てくれました。3人で夜ご飯を食べたお店に行ってみようかしら。(なんだかんだこれが最後の機会だった様な・・・)
 今年は確かに去年よりも多くの思いを背負ってきます。


私にとって縁深き「福井」です。


のっつ。

by Ryosuke_Notzu | 2019-12-18 22:00 | 演奏活動 | Comments(0)

by Ryosuke_Notzu